ミサとは、カトリック教会で行ういちばん大事な祈りです。日曜日の他に平日、また、
結婚式、葬儀などの大事なときにも行います。司祭が司式し、信者と共にミサを
ささげるのです。ミサの由来は、キリストの最後の晩餐、彼が死を迎えようとされた時
にさかのぼります。その時、十字架の死を覚悟しておられたイエスは食事の途中、
パンと葡萄酒の杯を取り、弟子に与えて、こう言われました。「これは、あなたがたの
ために渡される私のからだである。これは私の血である。私の記念としてこれを
行いなさい」
そのとき以来、教会はキリストの命令どおりに最後の晩餐を繰り返してきました。
それによってキリストの死と復活を記念し、私たちの救いのために神にいのちを
ささげられたキリストに、心を合わせるのです。ミサのとき、神のすべての恵みの
ために感謝をささげることにしています。それでミサは「感謝の祭儀」とも呼ばれます。
なお、このとき、私たちはキリストを記念するために、まず、その教えを聞きます。
すなわち、ミサの前半には「聖書」が読まれ、「説教」が行われるのです。
日曜日に読まれる聖書の箇所は、原則として「旧約聖書」から一箇所と、「新約聖書」
からイエスの「使徒たちの文書」と「福音書」のそれぞれ一箇所です。
毎日曜日、どんあ箇所が読まれるかは、全世界の教会のために決まっています。
みなの便宜のため、その日の聖書朗読を印刷したものが準備されていますので、
教会の入り口で「聖書と典礼」というパンフレットをもらってください。
それは、ミサが済んでから持ちかえっても結構です。
ミサの祈りの順序が書いてある小冊子もあります。それを使ってすぐになれるで
しょう。歌われる聖歌は、また別冊にあります。教えてもらってください。
ミサの途中、みなが立って祭壇に進み「ご聖体」という白いパンをいただくとき、
あなたは自分の席に残っておすわりください。洗礼を受けた方だけがいただくから
です。教会によって、そのとき、洗礼を受けていない方のために祝福を祈る習慣が
あります。お望みならば、前に進み、頭を下げ、手を合わせたまま祝福をいただいて
ください。